休職の手続きの流れ 会社に言う前から復職までをやさしく解説
2026年10月
この記事でわかること
- 休職の手続きの全体の流れ
- 会社に言う前に確かめておきたいこと
- 休職中にする手続き(傷病手当金など)
- 復職するときの流れ
休職の手続きは会社ごとに違います
「休職」という言葉は、法律で中身が決められているものではありません。休職できる期間、給料が出るかどうか、どんな書類が必要かは、会社ごとの就業規則や労働契約で決まります。労働基準法施行規則でも、会社が働く人に示す労働条件の一つとして「休職に関する事項」が挙げられています。
そのため、この記事では多くの会社で共通しやすい流れを紹介します。細かいところは、お勤め先の就業規則や人事の担当者に確かめてください。
全体の流れ
- 受診する:心療内科や精神科で、今の状態を医師に伝えます。
- 会社に相談する:上司や人事に、体調のことと休みたいことを伝えます。
- 診断書を出す:医師が診察のうえ必要と判断した場合に作成します。
- 休職が始まる:会社の手続きにそって、休職の期間などが決まります。
- 休職中の手続き:給料が出ない場合は、傷病手当金の申請を進めます。
- 復職する:主治医の判断と会社の判断を経て、職場に戻ります。
1. まずは受診する
眠れない、朝起きられない、仕事のことを考えると涙が出る。そんな状態が続いているなら、会社に言う前に受診しておくと話がスムーズです。医師が今の状態を伺い、休んだほうがよいかどうかを一緒に考えます。
あとで傷病手当金を申請する場合、医師が申請書に書けるのは、診察をして「仕事ができない」と判断した期間です。受診前の期間までさかのぼって書くのは難しいことが多いため、早めの受診をおすすめします。
2. 会社に言う前に確かめておきたいこと
就業規則が見られるなら、次のところに目を通しておくと安心です。
- 休職できる条件と、休職できる期間
- 休職中の給料の扱い
- 提出が必要な書類(診断書など)と、出す相手
- 休職中の会社との連絡のしかた
- 復職するときの手続き
読むのがつらいときは、無理をしなくて大丈夫です。人事の担当者に「休職の手続きを教えてください」と聞けば足ります。
3. 会社に相談し、診断書を出す
上司や人事に、体調がすぐれないこと、医師に相談していることを伝えます。伝え方に迷うときは休職したいと会社にどう伝える?言い方の例も参考にしてください。
厚生労働省の「職場復帰支援の手引き」では、休業を始めるときに、主治医が作成した診断書を本人から会社に出してもらう流れが示されています。診断書には、休業が必要なことに加えて、必要な療養期間の見込みを書いてもらうことが望ましいとされています。
診断書は、医師が診察のうえ必要と判断した場合に作成します。休むかどうか、どのくらいの期間かは、診察の内容をもとに医師が判断します。
4. 休職中の手続き
休職中は、まず体を休めることがいちばんの仕事です。そのうえで、お金の手続きを進めます。
傷病手当金
会社の健康保険に入っていて、仕事以外の病気で働けず給料が出ないときは、傷病手当金を申請できます(支給するかどうかを決めるのは、加入している健康保険です)。
- 支給が始まる日
- 連続した3日間の待期のあと、4日目から
- 1日あたりの金額
- 支給開始日以前12か月の標準報酬月額の平均 ÷ 30 × 3分の2
- もらえる期間
- 支給開始日から通算1年6か月まで
申請書は、本人・会社・医師がそれぞれの欄を書きます。協会けんぽは、会社が給料の支払い状況を毎回証明する必要があることから、給料の締め日に合わせて1か月ごとに申請することをすすめています。
会社との連絡
手引きでは、休業中の本人への連絡は、診断書や申請書を出すときなど、本人の負担が少ないタイミングを考えておくとよいとされています。連絡の頻度や方法は、会社と最初に決めておくと気が楽です。給料や社会保険料のことは休職中の給料と社会保険料はどうなる?でまとめています。
5. 復職の流れ
手引きでは、復職までの流れが次のように示されています。
- 本人が復職したいと伝え、会社が主治医の「復職可能」の診断書を求める
- 産業医などが診断書の内容を確かめる
- 会社が本人の状態や職場の状況をふまえて、復職できるか判断し、復職の計画をつくる
- 会社が最終的に復職を決め、本人に伝える
- 復職後も、体調や仕事の様子を見ながらフォローする
会社によっては、正式に戻る前に試し出勤などの制度を設けていることもあります。くわしくは就業規則や人事に確かめてください。
てあてクリニックでできること
てあてクリニックは、心療内科の診察をビデオ通話で受けられるオンライン診療サービスです(自由診療)。朝7時から夜23時まで診察しており、予約はLINEからできます。診察と書類の作成は提携医療機関の医師が行い、診断書などは医師が診察のうえ必要と判断した場合に作成します。できた書類はスマホでPDFとして受け取れます。
よくあるご質問
就業規則に休職のことが書かれていない場合は?
休職は法律で中身が決まっている制度ではないため、会社によっては決まりがないこともあります。休み方や給料の扱いは、人事の担当者に直接確かめてください。
会社に言う前に受診したほうがいいですか
会社から診断書を求められることが多く、傷病手当金の申請でも医師の記入が必要になります。先に受診しておくと、その後の手続きが進めやすくなります。
有給休暇を先に使ったほうがいいですか
有給休暇を使うと、その日は給料が出るため、傷病手当金はその分調整されます。どちらが合うかは人によって違うため、会社の人事や加入している健康保険に確かめてください。
てあてクリニックの料金
自由診療です(保険は使えません)- 初診
- 8,800円(税込)
- 再診
- 5,500円(税込)
- 書類 1通
- 2,200円(税込)
死にたい気持ちが強いときや、すぐに助けが必要なときは、救急(119)や、お住まいの地域の相談窓口に連絡してください。
参考:厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」/厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(PDF)」/全国健康保険協会「傷病手当金」/全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」/e-Gov法令検索「労働基準法施行規則」