適応障害で休職する期間の目安は?決まり方と復職まで
2026年10月
この記事でわかること
- 適応障害とはどんな状態か
- 休職期間に「決まった日数」がない理由
- 期間を決める3つのもの(主治医・会社・健康保険)
- 休職から復職までの流れと、あせらないためのポイント
適応障害とは
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」では、適応障害は「環境変化によるストレスが個人の順応力を越えた時に生じる情緒面および行動面の不調」と説明されています。異動や昇進、職場の人間関係の変化など、環境が変わったことをきっかけに、気分の落ち込みや不安、体の不調が出てくることがあります。
治療では薬が使われることもありますが、こころの耳では、環境を調整したり、環境に慣れたり、本人の順応力を高めたりすることが回復に重要だとされています。そのため、ストレスのもとから一度離れて休むことが、選択肢のひとつになることがあります。
休職期間に「決まった日数」はありません
「適応障害なら何か月」という決まった期間はありません。症状の重さや回復のペース、職場の環境をどこまで調整できるかは、人によって大きく違うためです。インターネットでいろいろな数字を見かけるかもしれませんが、それがそのまま自分に当てはまるとは限りません。
実際の休職期間は、主治医の判断と、会社のルールの組み合わせで決まっていきます。
期間を決める3つのもの
- 主治医の判断
- 診察で今の状態を確かめ、どのくらいの休養が必要かを判断します。必要と判断した場合は、診断書に休養の期間などを書きます。
- 会社の就業規則
- 休職できる最長の期間や、休職中の扱いは会社ごとに違います。厚生労働省の手引きでは、休業の最長(保障)期間などを、あらかじめ就業規則等に定めて周知しておくことが望ましいとされています。
- 健康保険(傷病手当金)
- 給料が出ない場合の傷病手当金は、協会けんぽでは同じ病気について、支給を開始した日から通算して1年6か月が上限です。健康保険組合など加入先によっては独自の給付(付加給付)がある場合もあるため、加入先の案内で確かめてください。
就業規則の内容は、人事や総務の担当者に確かめるのがいちばん確実です。
診断書の期間と「延長」
診断書に書かれる休養の期間は、はじめから長くとるのではなく、区切って書かれることも少なくありません。その期間が終わるころにもう一度診察を受け、まだ休養が必要かどうかを医師が判断します。結果として休職が延びることもあれば、復職に向けた準備に進むこともあります。
診断書は、医師が診察のうえ必要と判断した場合に作成するものです。期間の書かれ方や延長の流れは休職の診断書に書かれる期間は?でくわしく紹介しています。
休職から復職までの流れ
厚生労働省の「職場復帰支援の手引き」では、休業から復職後までを5つのステップに分けて示しています。
- 休業の開始と休業中のケア:療養に専念しながら、傷病手当金など経済的なことの情報も受け取ります。
- 主治医による職場復帰可能の判断:本人が復職したい気持ちを会社に伝えると、主治医の判断が書かれた診断書を出すよう求められるのが一般的です。
- 復職できるかの判断と、支援プランづくり:会社側(産業医などを含む)が、職場で働ける状態かを検討します。
- 最終的な復職の決定:会社が復職を決めます。
- 復職後のフォローアップ:戻ったあとも、様子を見ながら働き方を調整します。
手引きでは、主治医の判断は病状の回復の程度をもとにすることが多く、職場で求められる仕事ができるかどうかと同じとは限らないため、産業医などが確認することが大切だとされています。主治医の判断と会社の判断、両方がそろって復職が決まる、と考えておくとよいでしょう。
環境の調整も、期間に関わります
適応障害では環境が回復に関わるため、戻る職場の状況も大切です。手引きでは、復職先は「まずは元の職場への復帰」を原則としつつ、配置転換や異動を考慮したほうがよい場合もあるとされています。仕事の量や内容、人間関係など、気になっていることがあれば、主治医に伝えておくと、復職のタイミングを考える手がかりになります。
あせらないことが、いちばんの近道
休んでいると「早く戻らなければ」という気持ちになりやすいものです。こころの耳では、本人は職場復帰をあせらないこと、「もう働ける」と感じても主治医の意見に耳を傾け、家族の意見も参考にしながら、ゆとりのある復帰をすることが大切だとされています。休み方については休職中の過ごし方も参考にしてください。
死にたい気持ちがある、何日も眠れない・食べられないといったときは、次の受診を待たずに、すぐに主治医や相談窓口に連絡してください。厚生労働省の「まもろうよ こころ」では、電話やSNSで相談できる窓口が紹介されています。
てあてクリニックでの受診
てあてクリニックは、心療内科の診察をビデオ通話で受けられるオンライン診療サービスです(自由診療)。外に出るのがつらい日も、自宅から相談できます。朝7時から夜23時まで、予約はLINEから。診察と書類の作成は提携医療機関の医師が行い、診断書は医師が診察のうえ必要と判断した場合に作成します。
よくあるご質問
休職の期間は自分で決められますか
希望を医師に伝えることはできますが、どのくらいの休養が必要かは、医師が診察で判断します。そのうえで、会社の就業規則に沿って休職の期間が決まります。
就業規則の休職期間の上限が近づいたら、どうなりますか
上限を過ぎたときの扱いは会社によって違います。不安なときは、早めに人事担当者に就業規則の内容を確かめ、体調のことは主治医に相談してください。
休職中も受診を続けたほうがいいですか
休職中も主治医の診察を続けるのが一般的です。休養の期間を延ばすか、復職の準備に進むかを判断するためにも、受診の間隔は医師と相談してください。
てあてクリニックの料金
自由診療です(保険は使えません)- 初診
- 8,800円(税込)
- 再診
- 5,500円(税込)
- 書類 1通
- 2,200円(税込)
死にたい気持ちが強いときや、すぐに助けが必要なときは、救急(119)や、お住まいの地域の相談窓口に連絡してください。
参考:こころの耳「こころの病気 解説」/こころの耳「職場復帰のガイダンス(働く方へ)」/厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き(PDF)」/全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」/厚生労働省「まもろうよ こころ」